黒色腫は皮膚がんの一種で、メラニン色素を作りだす色素細胞(メラニン細胞)が原因の悪性腫瘍です。症状としては、皮膚に斑点を伴ったり、平坦もしくは盛り上がった不規則な茶色の皮疹が生じたり、黒または灰色の硬い隆起が生じます。
紫外線の強い地域に住む白人に多い疾患であることから、紫外線の影響が考えられていますが、日本人での発症部位は紫外線が当たりにくい足の裏が多いため、日本人の発症要因は別にある可能性もあります。
日本では人口10万人あたり1年間に1~2人の割合で発生すると言われており、男女で違いは見られません。男性では60歳代、女性では70歳代の高齢者で多く発症します。また、少ないながら20代や30代でも発症する方もいることから、自分の身体の異変に気づくことを心掛けることが大事な疾患とも言えます。
関連遺伝子 | 説明 |
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ARNT | ARNT遺伝子は転写の制御を助ける因子の一種を産生する遺伝子です。この遺伝子がTC型CC型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
CASP8 | CASP8遺伝子はアポトーシス(細胞自身によって計画された細胞死)の中心的役割を果たすタンパク質分解酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
TERT, CLPTM1L | TERT遺伝子は染色体末端(テロメア)の反復配列を伸長するテロメラーゼの構成要素となるタンパク質を産生する遺伝子です。この遺伝子がTT型TC型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
MTAP | MTAP遺伝子はメチルチオアデノシンホスホリラーゼという酵素を産生する遺伝子であり、ポリアミンの代謝に関与することが知られています。この遺伝子がAG型GG型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
TYR | TYR遺伝子はチロシンからメラニンへの変換に関与する酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAA型AG型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
OCA2 | OCA2遺伝子は低分子の物質(特にチロシン)の輸送に関与するタンパク質を産生する遺伝子と考えられており、肌や目の色に関与することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
MC1R | MC1R遺伝子はメラニン細胞刺激ホルモンを受け取る受容体を産生する遺伝子であり、メラニン形成を制御することが知られています。この遺伝子がTT型TC型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
PIGU/CDC91L1 | PIGU遺伝子は現在研究中の遺伝子であり、その詳細な機能は不明です。しかし、この遺伝子がAA型AG型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが高い傾向にあると報告されています。 |
MX2 | MX2遺伝子はダイナミン様GTP加水分解酵素を産生する遺伝子です。この遺伝子がAG型GG型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
intergenic | 遺伝子の特定には至っていませんが、この部位がAG型GG型の場合、黒色腫の遺伝的リスクが低い傾向にあると報告されています。 |
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