Haplo Group【F】


Haplo Group【F】
Fグループは東南アジアにおいて約4万年前に誕生したグループで、日本人の約5%が属しています。ベトナム、中国南部、台湾を移動し日本に入ってきたと考えられます。
このグループは東南アジア地域と、大陸中央部を中心とした分布に留まり、あまり広域には拡散していません。北上しようとした形跡もあまり見られないので、亜熱帯気候の南部に長い間暮らしていたと考えられています。 ベトナム・中国の南部・台湾の先住民の約20%が、このグループに属していることからも有力な説と言えるでしょう。
移動距離が少ないことから、一見すると保守的な性質を持つグループにも思えますが、FグループはBグループという海を渡り世界の広域に分布した集団と、同系統から分岐したグループです。
Bグループは非常に活動的なグループでした。北上に積極的では無かったものの、東南アジア全域から日本にまで拡がったことを考えると、同じく冒険心を備えた集団であったのではないでしょうか。


寒がりの人々だった?
Fグループは熱を作る能力が低かった言われており、一説ではこれが北上に消極的だった理由とも考えられています。
ミトコンドリアは、ATP(アデノシン三リン酸)という体内エネルギーの、基になる物質を作る機能と、熱を産生する機能を持っていますが ハプログループによって、この機能に違いがあるのではと言われています。
人が食物を摂取することで得られるエネルギーのうちATPに変換されるのは4割程度しかなく 残りの6割は熱に変換されますが、この熱変換比率がFグループは低い部類に入ります。 つまり「寒がり」だったので、北上せず暖かい南の地域に留まる事を選択したのではと言う説です。
今後、こういった研究が進めば各地域へのハプログループの分布の経緯もより詳細に解る様になるのかもしれません。


瞬発・パワー系競技に向いている
Fグループは瞬発系・パワー系競技の一流アスリートに多いという研究結果もあります。
過去の調査でオリンピックに出場経験のある、日本人141名を対象にハプログループを調べたところ、Fグループが多いという結果が出ました。要因としてはFグループはATP生成の速度、筋収縮の速度に優れているのではと考えられています。

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