Haplo Group【A】


■Aグループ関連民族:「北海の狩人 アレウト族」

民族
アレウト族は、アラスカとカムチャツカの間にあるアリューシャン列島の先住民族です。自称は「ウナンガン」といいます。
17世紀にはアリューシャン諸島で、約25,000人が生活していました。祖先は北東アジアから渡ってきたグループとされ、狩猟、武器の作成、船舶技術、織物を伝統的工芸とします。
日本人との関わりも記録があり、1783年(天明3年)1月に、遭難した「神昌丸」(大黒屋光太夫などが乗船)が同年7月にアリューシャン列島のアムチトカ島に漂着しました。以後、カムチャッカへ向かうまでの4年間を過ごしています。 大黒屋光太夫は日本に帰国した後に、江戸幕府に聴取を受け、「北槎聞略」という見聞録を残しました。その文献に、アレウト族との交流の様子も記されています。
彼らの生活地は、列島海域の気候が好条件で、冬にも結氷しない海に恵まれており、衣食住を海獣や海鳥の狩猟,魚介類の採取を主とする優れた海洋文化を生み出しました。
その後、ロシアの進出により海獣等の資源が枯渇、更に持ち込まれた疫病により数が激減し1910年の調査では1,500人弱程しか残っていなかったとされています。


文化
木製のハンティング帽を被ることがよく知られており、カラフルな模様とアザラシの毛や象牙で装飾します。また、アレウト族の女性はアザラシの腸からパーカーを作っていました。

食については、主に海洋狩猟を生業とし海獣(アシカやアザラシ)や海鳥、魚介を主食としていました。

その他の特徴としてミイラ作りの風習があったとされ、地位の高い人物や特別視された人物をミイラ化したと思われる遺体が洞窟から発見されています。

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